フォードのブログ

理系大学院生のブログです。

2021年04月の読書記録

新しい年度になって次の代の新卒たちが入社してきた.研修も終わり本配属があって少しずつ業務を引き継いでいる段階.勉強することがまだまだ多くいつになったら〇〇完全に理解したと言えるようになるのだろうとぼんやり思いながら過ごしていた4月の読書記録.

技術書編

Google Cloud Platform エンタープライズ設計ガイド

GCPの全体像を知るにはいい本だった.コンピュートやストレージ,ネットワーク,ビッグデータサービスなどがまとまっている.ただ実際に手を動かさないと深い部分は身につかなそうなので他の本で勉強しないといけない.GCPのアカウントを作ろうか検討中.

React.js&Next.js 超入門

React.js&Next.js超入門 第2版

React.js&Next.js超入門 第2版

実は去年も同じ本を読んでいて再び読み直していた.ReduxやFirebaseを使う場合の例やNext.js で開発する場合の例があってありがたい.この本だとJavaScriptで構築していくが,TypeScriptで開発すると型をちゃんとしないといけない分理解が深まった気がする.GitHub にコードを置いてみて思ったのはコンポーネントやreducerのディレクトリ構成はどうするのが一般的なのかということ.時間があれば色々調べたいが動くコードを書くだけで手一杯な気がする.

ハンズオンNode.js

ハンズオンNode.js

ハンズオンNode.js

  • 作者:今村 謙士
  • 発売日: 2020/11/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

Nodejsの実行環境がシングルスレッドでイベントループを使っていることは非同期処理を理解するのに役立ったと思う.SSRとかWebAssemblyの話とかしてるのは最近ぽくてよかった.

入門監視

入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン

入門 監視 ―モダンなモニタリングのためのデザインパターン

  • 作者:Mike Julian
  • 発売日: 2019/01/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

監視の心構え(ビジネスKPIも監視しようとか,OSレベルのメトリクスを見てもあんま意味がなくてちゃんと動いているかどうかを監視しよう)みたいな話と,CPUやメモリやネットワークやセキュリティに関しての監視戦略がまとまっている.

その他

「科学者の楽園」をつくった男

明治維新の頃から日本の大学制度が欧米の手っ取り早い模倣のためで深い哲学などに基づいたものでないことが明らかになる.理研の所長だった大河内正敏理研が開発したビタミン剤などの商売で利益を上げてそれを研究費に回していたが今は難しいかもしれない.彼が貴族でお金についてあまりガミガミ言わなかったのが科学者の楽園と言われる理研を作り上げたのだと思うが,アカウンタビリティが求められる現代では無理だろうし日本の研究環境は滅びゆくのだろうなと感じる.

愛国心を裏切られた天才 ノーベル賞科学者ハーバーの栄光と悲劇

ユダヤ人ということでアカデミアでの居場所を見つけるのに苦労し,第一次世界大戦では戦争に協力して毒ガスの実用化に邁進した科学者ハーバーの一生を解説している.日本もハーバーを招いて毒ガス制作のノウハウを吸収したと考えるとアインシュタインがいうように天才的な頭脳を大量殺戮のために使っているのはどうなのだろうという感じがする,毒ガスは人の殺傷に直結するわけなので.

ヒトラーの脱走兵

ナチス時代脱走兵で処刑された人間がとても多いことを初めて知った.脱走が同胞を裏切ったとみなされて戦後長い間差別を受けてきたことや軍司法官の世代交代によってようやく鞍部に光が当たり始めたとのこと.アデナウアーの言葉にあるように戦勝国による裁判にドイツの一般大衆が不満を感じていたというのは日本の現在と似ているなと思った.ドイツは国防軍神話が昔まであったのが違うが.

私はガス室の「特殊任務」をしていた

ガス室で死んだ犠牲者を掻き出し掃除し石灰を塗って血を見えなくして次の処刑に備えた特殊任務をしていて生き残った人間の自伝.この極限の経験によって奪われたものは何かという問いに対する普通の人生が奪われたという言葉,何をしても何を見てもあそこで強いられた仕事が頭から出ていくことが決してない,焼却塔からは永遠に出られないという言葉が胸に残る.

エンジェルフライト

エアハース社に密着したドキュメント.遺体をエンバーミング(防腐処理)して国際的に送り出したり受け入れて遺体に化粧を施して最期の別れを告げやすくする仕事.人の死が目に入りにくい世の中だからこそこういう仕事を知りたいと思った.

子どもと貧困

【増補版】子どもと貧困 (朝日文庫)

【増補版】子どもと貧困 (朝日文庫)

貧困状態にある子どもに取材を重ねていて後半でどのような対策があるかがまとめられている.近所のおばさんや学校の先生に助けられた経験が忘れられないという言葉が胸に残った.若いうちは可塑性があるからかやり直しがきくが成人して以降はあまりやり直しがきかないという情報をどこかで見た気がするので,いかに早期に貧困の芽を摘めるかが大事.

2021年03月の読書記録

今月で入社から一年が経ち新卒ではなくなってしまう(厳密には新卒入社二年目になるけど).一年手厚い研修もしてもらいOJTもしてみたけれど会社や社会に貢献できているという感覚はない.早く一人前になりたい.そんな今月の読書記録

技術書編

Real World HTTP

Real World HTTP 第2版 ―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術

Real World HTTP 第2版 ―歴史とコードに学ぶインターネットとウェブ技術

  • 作者:渋川 よしき
  • 発売日: 2020/04/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

HTTPの歴史などが書かれていてとても良かった.何気にHLSの話やCDNの話も出てきてウェブ技術をたくさん書いている.恥ずかしながらHTTPのヘッダーやボディ,メッセージコードも詳しくはしらなったのでまだまだ知らないことばかりだなと再確認できた.

AWSではじめるLinux入門ガイド

AWSではじめるLinux入門ガイド

AWSではじめるLinux入門ガイド

  • 作者:山下 光洋
  • 発売日: 2020/04/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

EC2のAmazon Linux 2を題材にLinuxに入門してみる本.AWSアカウントを作ってMFAを有効にしましょうと書いていたり,ssh接続するのではなくSystems ManagerのSession Managerを使いましょうなどちゃんと推奨事項に則っているなと感じた.Linuxの簡単なコマンドとかユーザー管理からDockerを動かしたりRDBを動かしたりまで幅広く扱っているがDockerは本当に動かすだけといった感じ.

その他

女性のいない民主主義

女性のいない民主主義 (岩波新書)

女性のいない民主主義 (岩波新書)

日本のジェンダーギャップが高いというのはいろいろなところで言われているが政治の世界で女性議員が少ないとどのような弊害が出るかということが解説されている.たとえば女性の大学進学に家族の理解がない場合社会がどこまで介入していいのかと考えると難しいなと思いつつ,それでも是正しないといけないと思いつつ.

民族とネイション

民族とネイションはエスニシティ的な意味を含むかどうかで違っていたりして難しい概念だがこの本はよくまとまっている.ある言語を別の言語とみなすか方言とみなすかや民族を別の民族と考えるかどうかなどは明確な決まりがあるというよりも歴史的な国民国家観がどのタイミングで始まったかに依存し正解がないのが難しい.

大学とは何か

大学とは何か (岩波新書)

大学とは何か (岩波新書)

中世ヨーロッパにおける大学と国民国家が広まり国の知を結集する場として浮上してくる大学,さらにはフンボルト型の研究大学アメリカの大学院などがそれぞれ連続しているわけではなく,中世ヨーロッパの大学は一度知の舞台を専門学校にその座を譲っていたという主張は面白い.日本にとっての大学や高等教育は何かは後半1/4程度の紙面を割いて書かれているが西洋の学問を翻訳輸入することを頑張ってきて知というものに対する確固たる考えがない日本人に大学とは何かを論じることは難しいと思う.

教育虐待・教育ネグレクト

大学三年生の頃東京メトロの電車に乗っていると小学校二年生くらいの女の子と母親がドアのそばで立っていた.多分塾に行く前で母親がなんでこんな問題も解けないのかと叱責して女の子は泣きながら消しゴムで問題集の答えを消している.3分ほど罵倒し続けたあと駅について母親が女の子の手を乱暴に引っ張って降りて行った.この本を読んでいてあの時のいたたまれない気持ちが蘇ってきた.

2021年02月の読書記録

去年の今頃は修士論文に追われていたが今年の2月は仕事に追われていた.今月も技術書をほとんど読めなかったことを反省し,いまは「Real World HTTP」を読んでいる.そんな2月の振り返り.

技術書編

プロになるためのWeb技術入門

2010年くらいのほんということもありCGIとかが出てきて内容が古い印象.ソースコードjavaphpだしjava serverletとか今使ってるのだろうか.セキュリティの項目は今でも有用かもしれないがこの本以外にまとまった良い本があるだろうし.

その他

民主主義の死に方

憲法に明文化されていないことでも社会的慣習として残っている規範や相互的寛容,組織的自制心が民主主義が機能するための柔らかいガードレールとして必要ということが書かれている.国内の格差が広がる中で規範などをかなぐり捨てて有権者におもねるようになった結果がトランプ旋風ということかもしれない,共和党の上層部まで支持したのは今までの規範が緩んでいるとのこと.法律に書いてないことは何をやってもいいという考えは社会を腐らすのだなということがわかるものの,では法律に書いていないようなことをどうやって制限するのかは結局ここの良心に任されていて脆い仕組みだとも思った.

人口と日本経済

古代ギリシャのポリスも人々が裕福になって少子化になって衰退したというのは日本と繋がる部分がある.筆者は人口が減少する中でも経済成長は必要と主張していて,イノベーションで生産性をあげればいいと言っているが肝心の生産性の上げ方などが書かれていない.終身雇用とそれに連動した新卒一括採用を前提にした日本で生産性をあげるのは難しいと個人的には感じる.

テクノロジーは貧困を救わない

テクノロジーは貧困を救わない

テクノロジーは貧困を救わない

テクノロジーでは有能な教師の不在を穴埋めできず貧困を救わないという残酷な本.安価なPCを途上国に配る計画は高校の頃に読んだ記憶があるがPCを配られてもSNSや娯楽に使うばかりで対照群に比べて教育効果があったわけではないという.日本でもスマホで情報にアクセスできても実際に勉強に使う学生が多くないのと同じようなものか.

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた

不必要なものをできるだけ削ぎ落とそうとするジョブズと似たものがありつつ自転車からゲーム機が落ちても壊れないような試験をするAppleとは違うことをやったりする.ただどちらもお客さん目線というのは似ているのかもしれない.他人は違って当たり前でその上で違う強みを生かしていこうと思っている人が上に立っている企業はいい企業なのではないだろうか.

デジタル化する新興国

工業化とは別の話でIT化は進むので今の先進国の方がITに関しては革新的なサービスがあるとは限らないということがわかった.アフリカの方が固定回線を飛び越えてモバイル回線が普及したみたいな話.ただ事実の羅列で新しい視点とかはなかった.

新たなマイノリティの誕生

私はレイシストではないという枕詞が声を奪われた白人労働者の自分たちの話を聞いて欲しいという悲痛な叫びだという言葉はそうかもしれないと思った.インタビューの結果がたくさん載っていて産業が空洞化した工業都市に残された人々の声が聞こえてくる.

ポピュリズムとは何か

民主主義には立憲民主的側面と直接民主主義的側面の対立構造があり,権力の抑制構造と人民の意思表示を重視する考えが対立している.ポピュリズムは後者を重視していて,政治エリートに対する批判や彼らに自分たちの声が聞いてもらえないと考える置き去られた人々の支持を集めている.ただそういった置き去られた人々を近視眼的だと批判し見下している限り国民の意思の統一も難しい.

友情

友情 (岩波文庫)

友情 (岩波文庫)

主人公野島はプライドが高くて杉子に恋をするが杉子は野島の親友の大宮のことが好きで最終的に杉子と大宮は結婚する.大宮は罪滅ぼしにヨーロッパの雑誌に野島の作品をのせる,野島はいつか対等に向き合えるようになることを誓う,というのがあらすじ.三角関係でプライドの高い主人公の独りよがりな恋愛感情がなぜ名作と言われるのかよくわからなかった.

AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル に合格した

タイトル通り AWS Certified Solution Architect - Professional (SAP) に合格した.勉強方法などをまとめておく.

SAP について

試験ガイドによれば試験に出題される内容は以下の五つ: - 分野 1: 組織の複雑さに対応する設計 12.5% - 分野 2: 新しいソリューションの設計 31% - 分野 3: 移行の計画 15% - 分野 4: コスト管理 12.5% - 分野 5: 既存のソリューションの継続的な改善

ざっくりいうと分野1はマルチアカウントでサービスをどのように構成するか,分野2と5ではソリューションの設計及び改善,分野3ではオンプレとのハイブリッド構成やマイグレーション,分野4ではコストについて聞かれる. 自分はAssociate 資格二つ(SAAとDVA), Security と Data Analytics の Speciality を持っている状態でSAP にチャレンジした.

勉強に使ったもの

Linux Academy

Linux AcademyのSAP対策コースを流し見した.動画を見る限りSAPで問われるAWSサービス自体はSAA, DVAなどとそこまで大きくは違わなくて,自分が特に苦手なマイグレーション系のサービスとネットワーク系のサービスについてはより重点的に勉強した感じ.先にSecurity Specialty に合格していたのでマルチアカウントでの監査などについて知識をつけた状態でスタートできたのが良かったように思う.

SAP の対策本

この本は最初の方でサービスの概要を簡単に説明した後ひたすら具体的な問題が続き最後に模擬試験が一回分ついている.SAPの試験はサービス名やサービスの機能をこたえて終わりという問題はあまり出ないのでこういう具体的な問題をたくさん解く経験は合格に直結したと思う.ちなみに模擬試験の結果は正答率73%だったが本試験では830点くらいで合格したので,模擬試験は難し目の難易度設定になっているように感じた.

マネジメントコンソール

RDSを使っていて別リージョンにデータを移行するにはどうするか,クロスアカウントでS3バケットを共有するにはどうするかなどは実際にコンソールを見て試してみた.試験に合格するのが目的ではなくて最終的に正しいサービスの選び方や使い方を身につけるのが目的なのでなんだかんだコンソールを触ることが大事.

終わりに

次はDevOps Engineer Professional にチャレンジしたい.

2021年01月の読書記録

新年が始まったもののすぐに緊急事態宣言が出たので去年4月くらい引きこもっていた月だった.去年はわりと毎月技術書も読んでいたが今月はAWS SA Pro試験を受けることにしてその勉強をしていたのでほとんど技術書は読めなかった.来月以降もAWS資格試験を受ける予定なので技術書を読めるのはもう少し先になりそう.

技術書編

Amazon Web Services ネットワーク入門

2016年の本かつネットワークに特化しているため仕方ないものの,内容がVPCのなかにwordpressが動くEC2とMySQLが動くEC2を立てるだけというのは物足りない感がある.

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド

アソシエイトレベルのサービスが結構網羅されていて構築の仕方なども書かれているのが満足度が高かった.Cognito, API Gateway, Lambdaなども解説されているもののDynamoDBがないのがちょっと勿体無いかも.それでもVPCの中で三層構造のwebサービスを構築する,S3+CloudFrontで静的コンテンツを配信する,API Gatewayを使ってAPIのエンドポイントを作るなど様々なパターンの構築の仕方が解説されているのはありがたい.

AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説~

最初にサービス紹介があった後実践的な問題と一回の模擬試験が収録されている.本番に比べてこの本の方が難しく感じた(問題の文章も本題はもう少し短い気がする)もののおかげで模擬試験の正答率が73%でも本番に合格できたので満足.

その他

シルバー民主主義

シルバー民主主義の問題が書かれているものの社会保障費に関する話などどちらかというと高齢化問題に関する話も目立つ.世代間格差を埋めるために例えば若年層の一票の重みを重くするなどは良いアイデアだと思ったがポピュリズムとのバランスが難しそうだ.

国家と移民

アメリカはシンシナティにあるフリーダムセンターで奴隷労働の実態を展示して自国の負の歴史を展示する懐の広さがある一方で日本はメンツに拘ってばかり.技能実習生の実例も多く載っていて日本のことを恥ずかしく感じる.少子化が続く日本ではこのまま人口が縮小するのを座して待つか移民を受け入れて人口減少を遅らせるかが考えられるものの,日本に移民したがる人間が果たしてどれだけいるのだろうと思ってしまう.

物語 東ドイツの歴史

第二次世界大戦後から東西ドイツ統一までの東ドイツの歴史にフォーカスしている.冷戦期から西ドイツと比べて経済的に立ち遅れていたところに東西ドイツ統一を急いだためいまだ東西格差が残っているようだ.

東條英機

東條英機の一生だけでなくそれを通して旧日本陸軍がなぜ太平洋戦争に進んでいったかも垣間見れる.国民の不満が体制の崩壊につながった第一次世界大戦前のドイツの教訓から国民の目を気にしていたというのが中国から撤退できなかった理由の一つとしてある.東條英機自身は政治家軍人で陸軍の権益を主張し続けた人間だったと言えそう.

人口減少時代の都市

戦前大阪市富山市といったまちづくりの財政的成功例がありつつも人口減少時代の都市計画は難しそうだという印象.人口が減少していく中ですべての市町村が発展することは不可能でどこで再分配するかが課題になるときに,撤退戦が苦手な日本で意思決定できるか不安.

ウォール街の物理学者

物理学者が経済学にどのように関わっていったかの話.ランダムウォークの概念を考えたフランスの数学者ルイ・バシュリエやモンデンブロなどなど.今となっては経済物理という言葉もあるくらいだが昔は物理や数学と経済学はかけ離れていたらしい.

中国の行動原理

中国の家族制度(父親に権力が集中する,日本のように長男がすべてを相続するわけでもない)と共産党などの統治機構との関係など面白かった.中国の外交政策が一貫していないように見えるのは中央政府の観心を買おうという各機関の勢力争いという見方もある.これはアメリカなども同様なのだろう.

戦前日本のポピュリズム

大正デモクラシーというのはポピュリズムに絡めとられていくきっかけだったのではと思ってしまった.不正確な情報に基づいて売り上げのために過激な主張をするジャーナリズムによって軍部が引っ込みがつかなくいっていった結果和平を決断できず開戦と言う博打に出たのが太平洋戦争だったのだろう.日本のメディアが不正確な情報に基づいて世論を先導しているという戦前の嘆きは今にも当てはまると思う.

消費するアジア

国という単位で見るのではなくバンコクや上海などのメガリージョン単位で所得水準などを見るべきという話は一つの統計量に固執するのは良くないというよくある話を彷彿とさせる.この本は2011年の本でこの頃は東京がアジア唯一の国際メガリージョンだったのだなと思った.

2020年12月の読書記録

2020年が終わろうとしている.今年は帰省することもなく一人暮らしの家で年を越しそうだ.今年最後の読書記録.

技術書編

MySQL徹底入門

MySQLの入門書だが内容がとても詳しく,SQLはそこそこにレプリケーションやバックアップの取り方なども書かれている.マネージドサービスでMySQLは触ることが多いがこういったオンプレで運用するときの仕組みを知ることでリードレプリカやバックアップの仕組みを知ることができた.各種プログラミング言語からMySQLに接続する方法が書いているのもありがたい.Python, Go, Ruby, Java, PHP, Perlなどが書いている.

本気で学ぶLinux実践入門

タイトル通り本気で学ぶことになると思う.クラウドではなく自前でLinuxサーバーを運用するためにインストール方法からコマンド,ネットワークの設定,ユーザー設定,ストレージ設定など内容は盛りだくさん.kernel bootの仕組みなども書かれていて初見で読んだら大変そう.とは言え今までの知識でだいたいカバーされていて良かった,合わせてクラウドだと運用負荷が下がるのはその通りだなと感じた.

SQL実践入門

SQL実践入門──高速でわかりやすいクエリの書き方 (WEB+DB PRESS plus)

SQL実践入門──高速でわかりやすいクエリの書き方 (WEB+DB PRESS plus)

  • 作者:ミック
  • 発売日: 2015/04/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

実行計画をみてより効率的なSQLを書くにはどうすればいいか具体的に教えてくれる(for文などで複数のSQLを実行しないとかcaseで場合分けしようとか).どのようなデータ構造を裏で使っているかなどの話もあってよかった.

その他

AI vs. 民主主義

オバマ陣営がSNSを駆使して選挙資金を集めたことは知っていたが,今度はトランプ陣営がマイクロターゲティングによって逆襲を果たしたということらしい.アメリカは選挙人を選ぶことで大統領を選ぶので接戦の州の特定の地域に住む人間からある政党を支持しそうな人間を推定して広告を出すことが有効ということか.トリニダード・トバゴでの世論操作の実験など恐ろしいことが多いが,民主主義の成立する条件として他者の意見に晒されていることというのが示唆的だった.

欧州分裂クライシス

欧州各国のポピュリスト政党がなぜ得票数を伸ばせたのかが解説されている.brexitがおこったイギリスやドイツなど.結局難民受け入れなどは経済が好調な状態でもキャパがありそれを超えた受け入れは反発を招くということで,移民受け入れを叫ぶ人間は偽善だと思う.

2020-2030 アメリカ大分断

政治制度と経済制度のサイクルがありそれらが交差するのが2030年ごろになるという主張.アメリカの分断が進んでいるという主張はよくみていてまとめのようでよかった.

独ソ戦

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書)

独ソ戦ドイツ国防軍は善戦したとかソ連軍は善戦したとかいろいろ言われているが,実は双方緒戦で消耗していったことがわかる.ドイツの場合は国内事情なども知らなくて勉強になった.

アカマイ 知られざるインターネットの巨人

技術書というほど技術的な本ではないもののCDNの簡単な仕組みやアカマイのSureRouteを使った高速データ転送サービスなどが解説されている.

AWS 認定 Developer Associate に合格した

タイトル通りAWSのassociate資格の一つ Developer Associate に合格した.簡単に何を勉強したかなどをまとめておく.

背景

4月に新卒入社してから仕事でAWSを触っていて,実は6月に Solution Architect Associate に合格していた.それから放置していたが周りが結構資格を取っているので慌てて資格を取ることを決意.ちょうど年末で比較的勉強の時間が取れそうなので年越し前にとってしまおうと12月頭に試験の予約をした.ちなみにテストセンターで受験した(コロナの感染者が増えているのでよくないとは思っていたもののオンライン受験はネットワークの不具合などでリスケになるケースを複数聞いていたので最終的にテストセンターに出向いて受験することにした).Developer Associate は1000点満点で合格点は720点と書かれていて,配点などはわからないもののざっくり75%正答すれば合格すると思う.

勉強したこと

基本的にCloud GuruLinux Academyの対策動画を見て勉強した.クラウドサービスはアップデートが激しいので有料だとしてもこうした対策動画を見る方がいいと思う.あとはblackbeltのスライドとか.これらをみて出題されそうなのは以下のサービスだなとあたりをつけた.

  • DynamoDB
  • Lambda
  • CodeCommit, CodeBuild, CodeDeploy, CodePipeline
  • SQS
  • StepFunction
  • Cognito
  • X-Ray
  • Kinesis
  • CloudFormation
  • CLI
  • API Gateway
  • CloudFront, S3

あとは当たりをつけたサービスを実際にコンソールで触ってみて感覚を掴んでいった感じ.特にDynamoDBはGSIとLSIの違いやQueryとScanの違いなどを実際にデータを入れてみてCLIなりSDKなりから試してみたり,Lambda関数を実際にデプロイしてみたり,CodePipelineでパイプラインを作ってEC2なりECSなりにデプロイしてみることで設定項目を確認した.やはりコンソール画面から設定項目を確かめてみると実際の試験でも自信を持って答えられるなと思った(時間を捻出してサービスに触ってみるのが仕事との兼ね合いで一番難しいわけだけど).

模擬試験と本試験の結果

先述したCloud GuruにもLinux Academyにも模擬試験がついているしAWS公式の模擬試験もある(AWS公式の方は以前associate試験に合格していると無料になるクーポンがあるのでおすすめ).さらにWhizlabsというサイトにも複数模擬試験があるので本番前に感覚を掴むには困らない.本試験と合わせて各模擬試験の点数は以下のような感じだった.

  • 公式模擬試験: 50%
  • Cloud Guru の模擬試験: 78%
  • Linux Academy の模擬試験: 95%
  • Whizlabsの模擬試験: 83%
  • 本試験: 950点

各模擬試験と本試験にはだいぶ難易度に差があると感じた.あくまで体感&Developer Associateに限った話かもしれないが難易度は 公式模擬試験≒Whizlabs > Cloud Guru > 本試験 > Linux Academyなイメージ.とりあえず合格してよかった.

最後に

資格の勉強をするよりコードを書いている方が楽しいものの資格勉強によって知識の幅が広がっているのも事実なので配分が難しい.