2020年が終わろうとしている.今年は帰省することもなく一人暮らしの家で年を越しそうだ.今年最後の読書記録.
技術書編
MySQL徹底入門
MySQLの入門書だが内容がとても詳しく,SQLはそこそこにレプリケーションやバックアップの取り方なども書かれている.マネージドサービスでMySQLは触ることが多いがこういったオンプレで運用するときの仕組みを知ることでリードレプリカやバックアップの仕組みを知ることができた.各種プログラミング言語からMySQLに接続する方法が書いているのもありがたい.Python, Go, Ruby, Java, PHP, Perlなどが書いている.
本気で学ぶLinux実践入門
タイトル通り本気で学ぶことになると思う.クラウドではなく自前でLinuxサーバーを運用するためにインストール方法からコマンド,ネットワークの設定,ユーザー設定,ストレージ設定など内容は盛りだくさん.kernel bootの仕組みなども書かれていて初見で読んだら大変そう.とは言え今までの知識でだいたいカバーされていて良かった,合わせてクラウドだと運用負荷が下がるのはその通りだなと感じた.
SQL実践入門

SQL実践入門──高速でわかりやすいクエリの書き方 (WEB+DB PRESS plus)
- 作者:ミック
- 発売日: 2015/04/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
実行計画をみてより効率的なSQLを書くにはどうすればいいか具体的に教えてくれる(for文などで複数のSQLを実行しないとかcaseで場合分けしようとか).どのようなデータ構造を裏で使っているかなどの話もあってよかった.
その他
AI vs. 民主主義
オバマ陣営がSNSを駆使して選挙資金を集めたことは知っていたが,今度はトランプ陣営がマイクロターゲティングによって逆襲を果たしたということらしい.アメリカは選挙人を選ぶことで大統領を選ぶので接戦の州の特定の地域に住む人間からある政党を支持しそうな人間を推定して広告を出すことが有効ということか.トリニダード・トバゴでの世論操作の実験など恐ろしいことが多いが,民主主義の成立する条件として他者の意見に晒されていることというのが示唆的だった.
欧州分裂クライシス

欧州分裂クライシス: ポピュリズム革命はどこへ向かうか (NHK出版新書)
- 作者:徹, 熊谷
- 発売日: 2020/03/19
- メディア: 単行本
欧州各国のポピュリスト政党がなぜ得票数を伸ばせたのかが解説されている.brexitがおこったイギリスやドイツなど.結局難民受け入れなどは経済が好調な状態でもキャパがありそれを超えた受け入れは反発を招くということで,移民受け入れを叫ぶ人間は偽善だと思う.
2020-2030 アメリカ大分断

- 作者:ジョージ フリードマン
- 発売日: 2020/10/01
- メディア: Kindle版
政治制度と経済制度のサイクルがありそれらが交差するのが2030年ごろになるという主張.アメリカの分断が進んでいるという主張はよくみていてまとめのようでよかった.
独ソ戦
独ソ戦でドイツ国防軍は善戦したとかソ連軍は善戦したとかいろいろ言われているが,実は双方緒戦で消耗していったことがわかる.ドイツの場合は国内事情なども知らなくて勉強になった.
アカマイ 知られざるインターネットの巨人
技術書というほど技術的な本ではないもののCDNの簡単な仕組みやアカマイのSureRouteを使った高速データ転送サービスなどが解説されている.