フォードのブログ

理系大学院生のブログです。

2021年01月の読書記録

新年が始まったもののすぐに緊急事態宣言が出たので去年4月くらい引きこもっていた月だった.去年はわりと毎月技術書も読んでいたが今月はAWS SA Pro試験を受けることにしてその勉強をしていたのでほとんど技術書は読めなかった.来月以降もAWS資格試験を受ける予定なので技術書を読めるのはもう少し先になりそう.

技術書編

Amazon Web Services ネットワーク入門

2016年の本かつネットワークに特化しているため仕方ないものの,内容がVPCのなかにwordpressが動くEC2とMySQLが動くEC2を立てるだけというのは物足りない感がある.

Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド

アソシエイトレベルのサービスが結構網羅されていて構築の仕方なども書かれているのが満足度が高かった.Cognito, API Gateway, Lambdaなども解説されているもののDynamoDBがないのがちょっと勿体無いかも.それでもVPCの中で三層構造のwebサービスを構築する,S3+CloudFrontで静的コンテンツを配信する,API Gatewayを使ってAPIのエンドポイントを作るなど様々なパターンの構築の仕方が解説されているのはありがたい.

AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説~

最初にサービス紹介があった後実践的な問題と一回の模擬試験が収録されている.本番に比べてこの本の方が難しく感じた(問題の文章も本題はもう少し短い気がする)もののおかげで模擬試験の正答率が73%でも本番に合格できたので満足.

その他

シルバー民主主義

シルバー民主主義の問題が書かれているものの社会保障費に関する話などどちらかというと高齢化問題に関する話も目立つ.世代間格差を埋めるために例えば若年層の一票の重みを重くするなどは良いアイデアだと思ったがポピュリズムとのバランスが難しそうだ.

国家と移民

アメリカはシンシナティにあるフリーダムセンターで奴隷労働の実態を展示して自国の負の歴史を展示する懐の広さがある一方で日本はメンツに拘ってばかり.技能実習生の実例も多く載っていて日本のことを恥ずかしく感じる.少子化が続く日本ではこのまま人口が縮小するのを座して待つか移民を受け入れて人口減少を遅らせるかが考えられるものの,日本に移民したがる人間が果たしてどれだけいるのだろうと思ってしまう.

物語 東ドイツの歴史

第二次世界大戦後から東西ドイツ統一までの東ドイツの歴史にフォーカスしている.冷戦期から西ドイツと比べて経済的に立ち遅れていたところに東西ドイツ統一を急いだためいまだ東西格差が残っているようだ.

東條英機

東條英機の一生だけでなくそれを通して旧日本陸軍がなぜ太平洋戦争に進んでいったかも垣間見れる.国民の不満が体制の崩壊につながった第一次世界大戦前のドイツの教訓から国民の目を気にしていたというのが中国から撤退できなかった理由の一つとしてある.東條英機自身は政治家軍人で陸軍の権益を主張し続けた人間だったと言えそう.

人口減少時代の都市

戦前大阪市富山市といったまちづくりの財政的成功例がありつつも人口減少時代の都市計画は難しそうだという印象.人口が減少していく中ですべての市町村が発展することは不可能でどこで再分配するかが課題になるときに,撤退戦が苦手な日本で意思決定できるか不安.

ウォール街の物理学者

物理学者が経済学にどのように関わっていったかの話.ランダムウォークの概念を考えたフランスの数学者ルイ・バシュリエやモンデンブロなどなど.今となっては経済物理という言葉もあるくらいだが昔は物理や数学と経済学はかけ離れていたらしい.

中国の行動原理

中国の家族制度(父親に権力が集中する,日本のように長男がすべてを相続するわけでもない)と共産党などの統治機構との関係など面白かった.中国の外交政策が一貫していないように見えるのは中央政府の観心を買おうという各機関の勢力争いという見方もある.これはアメリカなども同様なのだろう.

戦前日本のポピュリズム

大正デモクラシーというのはポピュリズムに絡めとられていくきっかけだったのではと思ってしまった.不正確な情報に基づいて売り上げのために過激な主張をするジャーナリズムによって軍部が引っ込みがつかなくいっていった結果和平を決断できず開戦と言う博打に出たのが太平洋戦争だったのだろう.日本のメディアが不正確な情報に基づいて世論を先導しているという戦前の嘆きは今にも当てはまると思う.

消費するアジア

国という単位で見るのではなくバンコクや上海などのメガリージョン単位で所得水準などを見るべきという話は一つの統計量に固執するのは良くないというよくある話を彷彿とさせる.この本は2011年の本でこの頃は東京がアジア唯一の国際メガリージョンだったのだなと思った.