フォードのブログ

理系大学院生のブログです。

2021年02月の読書記録

去年の今頃は修士論文に追われていたが今年の2月は仕事に追われていた.今月も技術書をほとんど読めなかったことを反省し,いまは「Real World HTTP」を読んでいる.そんな2月の振り返り.

技術書編

プロになるためのWeb技術入門

2010年くらいのほんということもありCGIとかが出てきて内容が古い印象.ソースコードjavaphpだしjava serverletとか今使ってるのだろうか.セキュリティの項目は今でも有用かもしれないがこの本以外にまとまった良い本があるだろうし.

その他

民主主義の死に方

憲法に明文化されていないことでも社会的慣習として残っている規範や相互的寛容,組織的自制心が民主主義が機能するための柔らかいガードレールとして必要ということが書かれている.国内の格差が広がる中で規範などをかなぐり捨てて有権者におもねるようになった結果がトランプ旋風ということかもしれない,共和党の上層部まで支持したのは今までの規範が緩んでいるとのこと.法律に書いてないことは何をやってもいいという考えは社会を腐らすのだなということがわかるものの,では法律に書いていないようなことをどうやって制限するのかは結局ここの良心に任されていて脆い仕組みだとも思った.

人口と日本経済

古代ギリシャのポリスも人々が裕福になって少子化になって衰退したというのは日本と繋がる部分がある.筆者は人口が減少する中でも経済成長は必要と主張していて,イノベーションで生産性をあげればいいと言っているが肝心の生産性の上げ方などが書かれていない.終身雇用とそれに連動した新卒一括採用を前提にした日本で生産性をあげるのは難しいと個人的には感じる.

テクノロジーは貧困を救わない

テクノロジーは貧困を救わない

テクノロジーは貧困を救わない

テクノロジーでは有能な教師の不在を穴埋めできず貧困を救わないという残酷な本.安価なPCを途上国に配る計画は高校の頃に読んだ記憶があるがPCを配られてもSNSや娯楽に使うばかりで対照群に比べて教育効果があったわけではないという.日本でもスマホで情報にアクセスできても実際に勉強に使う学生が多くないのと同じようなものか.

岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた

不必要なものをできるだけ削ぎ落とそうとするジョブズと似たものがありつつ自転車からゲーム機が落ちても壊れないような試験をするAppleとは違うことをやったりする.ただどちらもお客さん目線というのは似ているのかもしれない.他人は違って当たり前でその上で違う強みを生かしていこうと思っている人が上に立っている企業はいい企業なのではないだろうか.

デジタル化する新興国

工業化とは別の話でIT化は進むので今の先進国の方がITに関しては革新的なサービスがあるとは限らないということがわかった.アフリカの方が固定回線を飛び越えてモバイル回線が普及したみたいな話.ただ事実の羅列で新しい視点とかはなかった.

新たなマイノリティの誕生

私はレイシストではないという枕詞が声を奪われた白人労働者の自分たちの話を聞いて欲しいという悲痛な叫びだという言葉はそうかもしれないと思った.インタビューの結果がたくさん載っていて産業が空洞化した工業都市に残された人々の声が聞こえてくる.

ポピュリズムとは何か

民主主義には立憲民主的側面と直接民主主義的側面の対立構造があり,権力の抑制構造と人民の意思表示を重視する考えが対立している.ポピュリズムは後者を重視していて,政治エリートに対する批判や彼らに自分たちの声が聞いてもらえないと考える置き去られた人々の支持を集めている.ただそういった置き去られた人々を近視眼的だと批判し見下している限り国民の意思の統一も難しい.

友情

友情 (岩波文庫)

友情 (岩波文庫)

主人公野島はプライドが高くて杉子に恋をするが杉子は野島の親友の大宮のことが好きで最終的に杉子と大宮は結婚する.大宮は罪滅ぼしにヨーロッパの雑誌に野島の作品をのせる,野島はいつか対等に向き合えるようになることを誓う,というのがあらすじ.三角関係でプライドの高い主人公の独りよがりな恋愛感情がなぜ名作と言われるのかよくわからなかった.